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今注目のフレイルを紹介!知らないと危ない!

最近よく耳にする「フレイル」、健康長寿のためのキーワードとして注目されています。

高齢化が進み、病院やクリニックでも高齢者を診る機会が増えています。高齢者の特性として慢性疾患が多く、複数の科に受診することが多くなっています。

また、高齢者特有の症候が認められるようになりますが、多くの場合「歳のせい」と医療側も患者側も諦めていることが多いです。ですが、この老化現象の中には介入可能なものもあり、正しいタイミングで正しく介入すれば予防することが可能になります。

「フレイル」とは、加齢に伴う様々な機能低下(予備力の低下)をもとに種々の健康障害(日常生活動作の低下、転倒、独居困難など)に陥りやすくなった状態です。要介護状態と健康との間の中間的な状態と言えます。

「フレイル」は身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神・心理的問題、独居による孤立や経済的困窮などの社会的問題も含め、高齢者の問題を包括的に広くとらえたものです。

このページでは、もう少し詳しく「フレイル」についてご説明します。

目次

フレイル診断基準

 

フレイルの基準はさまざまなものがありますがFriedが提唱されたものが多く採用されています。基準には5項目あり、3項目以上該当するとフレイル、1または2項目の場合は前段階のプレフレイルと言われています。

  • 体重減少(6ヵ月で2㎏以上の減少)
  • 疲れやすい(何をするのも面倒だと週に3~4日以上感じる)
  • 歩行速度低下
  • 握力の低下
  • 身体活動量の低下(軽い運動、体操など週に1度もしていない)

 

フレイルの多面性

 

身体的な問題のみならず多方面から高齢者の問題ととらえ、包括的に評価し介入していく必要があります。

身体的フレイル

・筋肉量の低下
・食欲の低下
・口腔機能の低下 など

精神・心理的フレイル

・MCI(軽度認知症障害)
・認知症
・うつ  など

社会的フレイル

・閉じこもり
・人とのかかわり減少
・孤立、孤食
・経済的困窮  など

フレイルの原因

 

以下のような加齢に伴う心身の変化、社会的・環境的な変化が合わさることによって起こります。

・加齢に伴う活動量の低下
・社会参加機会の減少
・筋力量の低下
・認知機能の低下
・易疲労性(すぐに疲れてしまう)
・慢性疾患にかかっている
・体重減少
・低栄養
・収入の減少
・家族構成、独居  など

フレイル状態になると、どうなるのか

 

身体能力の低下が起きます。また、何らかの病気にかかりやすくなったり、転倒しやすくなったり、ストレスに弱い状態にもなります。そして死亡率が上昇します。

例えば、風邪をひいたとします。健常なら治療すれば数日で治りますが、フレイル状態であると風邪をこじらせて肺炎を合併しやすかったり、転倒時に骨折に至ってしまったり。

ただ、冒頭でも述べたように、フレイルは要介護状態と健康との間の中間的な状態です。

フレイルの状態に、家族や医療者が早く気づき対応できれば、健康の状態に近づける、要介護状態に至らずに済む可能性があります。

サルコペニア?

 

突然出てきたワード「サルコペニア」ですが、フレイルに関連してお聞きになった方も多いのではないでしょうか。 フレイルを理解し、予防・対策していく上で重要なワードです。フレイルの予防・対策の前に「サルコペニア」についてご説明します。

サルコペニアとは

主に加齢による筋肉量の減少および筋力の低下した状態と定義されています。

加齢以外に原因がない場合を「加齢性サルコペニア(一次性)」といい、寝たきり、不活発な生活習慣、炎症性疾患や臓器不全に由来する場合、消化不良や薬剤使用に伴う食欲不振から起こる場合などは「二次性のサルコペニア」といいます。

サルコペニアの原因

人は40歳を過ぎたころから徐々に筋肉量は減少する傾向があり、60歳を過ぎるとさらに減少します。これは普通に生活していても減少します。

口腔機能の低下はサルコペニアを助長させます。全身の筋力低下により、咀嚼筋(噛むときに使う筋肉群)も減少し、十分な食事が摂れなくなり、自分の歯が少ない方は差し歯や入れ歯で食事と摂るためパンなどの柔らかいものを好む傾向があるため、栄養の偏りからタンパク質の摂取不足になります。

・運動量の低下に陥る理由として、社会的関わりが少なくなり家で過ごす時間が多くなり必然的に運動量が低下してしまいます。

これらのタンパク質の摂取不足と運動量の低下により、低栄養状態、筋肉への刺激も減り、作られる筋肉よりも分解される筋肉が上回り筋肉量が減少するのです。

まとめ

 

身体的フレイルの核となる部分がサルコペニアで、サルコペニアを予防することがフレイルの予防につながります。

サルコペニアに陥ると、体力低下からあまり動かなくなり食欲も低下します。低栄養の状態になると、活気がなくなり外出頻度が減ると言われています。これは社会参加への減少、すなわちコミュニケーション機会の低下にもつながるのです。

“フレイルの原因”でもご説明したように、加齢に伴う心身の変化、社会的・環境的な変化が合わさることで「フレイルの状態」に陥ってしまうのです。

健康的な活気ある毎日を送るためには、このフレイル・サルコペニアを予防していくことが大切であることがご理解いただけたでしょうか。

具体的な予防方法に関しては、次回のブログでご紹介したいと思います。